整形外科をはじめとする外来診療の実際では、来院された患者さんに対して、診断の後、治療を行なっている。治療の際には、薬物療法として薬剤を処方する場合、通常では例えば、1回1錠を1日3回(朝・昼・夕)、7日分などとして、再診は1週間後(7日後)に行う。一方、理学療法として運動療法あるいは体操療法を処方する場合、通常では例えば、1回1セットを1日3回(朝・昼・夕)、7日間連日などとして、再診は1週間後(7日後)に行う。前者の場合の服薬継続率(アドヒアランス)はほぼ80%以上であるが、後者の場合の運動継続率では30〜50%である。さらに、その運動を継続した中においても指導を受けた正しい方法で実施できている割合はおよそ30%である。また、限られた外来診療の時間内で医師が十分な時間をかけた詳細な運動指導を行えていることはほぼ皆無に近い。そこで、上述したアドヒアランスおよび正確な運動の実施の低率の課題を解決するために、在宅での定時における連日の正確な運動指導を実施するために、在宅で体操を指導や管理ができるAPIとロボットシステムで、ロコモティブシンドローム対策のためのロコモ体操の方法を自宅で実施するための運動サポート及び、運動を継続するためのモチベーション維持を行うシステムをAndroidタブレットアプリとアシストロボットで構築し、医療ICT化におけるPHR(パーソナルヘルスレコード)へ未病に向けてのデータ共有化への連携する実証実験を、神奈川県さがみロボット特区ロボット実証実験支援事業に採択され、今秋 神奈川県相模原市で行う。